土にとって必要な雑草とは共存する

 
福井県産コシヒカリ生産グループの中の一つ、福井県南越前の丹南有機の会、笛吹農園に今年もお伺いしました。

就農6年目、ご子息の笛吹剛康さんが圃場を案内してくれました。
 
「昨年までは意地になって草取りをしました。根絶するくらいのつもりで。
もちろん今年も草取りはしていますけど、でもゼロにするなんて無理なんですよね。

僕たちからしたら邪魔な雑草でも、土は必要があって草を生やしているわけですから」感じるままに感性豊かな剛康さんは語ってくれました。
 
「必要があって生えているなら、もう共存しかない。稲と雑草が7対3くらいで、稲が負けない程度で共存することを目指してみよう」と思ったそうです。

有機農業は作業量・収穫量ともに、決して効率の良い農業ではありません。除草剤や化学肥料を使い、最小限の工程で最大限の収量を上げる近代農業に比べてしまったら、その差は歴然です。

笛吹さんも他の農家の効率の良さを見ると、自分のやり方に不安を覚える 
 
こともあるそうです。それでも、父親が自然農法を始めた田んぼで、除草剤を使ってみようと感じたことは一度たりともありませんでした。

「こんな効率の悪いやり方でも、こだわって続けることができるのは、食べて支えてくれる皆さんのおかげです。早く一人前になって、もっと美味しいお米をお届けしたいと思っています」


 
感謝しているのは、コウノトリだけではないですよ。

笛吹農園をはじめとする自然農法の田んぼには、天然記念物のコウノトリが多く飛来します。
 
コウノトリは田んぼにいる生き物を捕食するため、農薬を使用しない自然農法の田んぼは彼らにとって貴重なエサ場となります。   

自然農法による原風景にこそ、人と様々な生き物とが共存する理想社会のヒントがあるのかもしれません。
 
何より、全ての自然農法農家が、コウノトリの飛来を、まるで孫の訪問のように喜ぶ笑顔は優しさに溢れていて、幸せな気持ちになりました

皆様に新米をお届けできることを農家さんと共に楽しみにしております。
 



 
今回は生産者を代表して笛吹さんをご紹介させて頂きました。
 





 


 



取扱いの福井県産コシヒカリは、ご紹介の「南越前」の丹南有機の会を始め、「嶺北」「嶺南」と呼ばれる地域で作られています。

いずれも、緑豊で様々な生き物が生息しています。とても美しく、訪れる度に心までも綺麗にしていただけます。

良質な水源と気温の寒暖差もあり、稲作には非常に適した地域で、古くから美味しいお米が採れると地域です。


 







 

ページトップへ